生活支援コーディネーター協議体設置・運営の現状についてお話をしたいと思います。
生活支援コーディネーター協議体設置・運営の現状
さわやか福祉財団様が発行されている2016年5月さあ、言おう!特別号「新地域支援事業の挑戦II」を元に、全国の現状を分析しました。
まず、第1層の現状については下記の通りとなります。
協議体メンバー及び事務局、連携協議組織は社会福祉協議会、地域包括支援センター、行政といった地域づくりを担ってきた専門機関が主となり市町村レベルでの方向性を検討している状況であることが見て取れます。
また、生活支援コーディネーターの配置済みは約3割と少なく、正規雇用で専任で取組みを行なわれていないのが現状のようです。
次は、第2層の協議体の状況は以下の通りです。
第2層レベルは日常生活圏域となり、生活支援の担い手の養成やサービスの開発等の資源開発、関係者のネットワーク化の推進、地域の支援ニーズとサービス提供主体のマッチングが目的となるので、協議体メンバーに民生委員・自治会・町内会の参加が見られるようになっています。
また、現状では生活支援コーディネーターの配置まで至っていない所が多いようです。
生活支援コーディネーターの好ましい選定方法
本日お話した現状を見ると、市町村レベルで地域づくりを推進してきた専門機関が、市町村レベルの住民主体の助け合い活動の方向性を決める。
そして、ある程度決められたものの枠の中で第2層(日常生活圏域レベル)の参加者が、地域づくりを推進していくという流れになっていることがわかります。
それでは、地域づくりとは行政に言われたことをそのまま行なうのが正しいことなのか?
実は、地域づくりはお上から「こうしなさい」と命令を待つのではなく、地域自体が協議を重ね、地域から自活的に取組みを行なう為の会議を行ない(協議体の形成)、その中からリーダーが生まれる(生活支援コーディネーター)が望ましいと考えられています。
図で示すと、以下の通りとなります。
(現状)
第1層SC→第1層協議体→第2層SC→第2層協議体
(理想)
第2層協議体→第2層SC→第1層協議体→第1層SC
ただし、あくまで理想であり、最初の一歩をまず踏み出すためには、第1層レベルから形成するしか選択肢が無いのが現状であると考えられます。
ですが、地域づくりはあくまで住民主体の取組みとなります。
いつまでも行政主体で「言われたとおりの事だけをすればいい」と参加者が依存しすぎないよう、将来的には住民自治になれるよう、補助輪を外す日こそがゴールであるという事を専門職は理解しておく必要があります・
なお、これらの解説は動画作成していますのでご参考にして頂けますと幸いです。
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