なぜケアマネは、こんなに苦しいのか?現場を守るためにAIでできること

ケアマネジャー

地域包括ケアシステム.comの成冨です。

介護の現場で起きている苦しさは、努力や学びが足りないからではありません。動画では、法律や研修、書類、確認事項が増える一方で、利用者や家族と向き合い、現場で考え、支援者同士で相談する時間が減っているとお話ししました。

必要なのは、現場をさらに縛ることではなく、困ったときに状況を整理し、次にどう動くかを考えられる力です。この記事では、その思いと、現場を守るためのAI活用についてお伝えします。

要点 1
現場の時間が減っている
ルールや書類が増えるなかで、利用者、家族、支援者同士と向き合う時間が減っている。
要点 2
必要なのは現実的な整理
困ったケースで何を確認し、誰に相談し、次にどう動くかを整理する力が必要です。
要点 3
AIは現場を守る道具
状況や根拠を整理し、人と向き合う時間を取り戻すために活用できる。

動画で見たい方はこちら

質を上げるための仕組みが、現場の時間を減らしている

介護は、人の生活や命に関わる大切な仕事です。一定のルールや、学び続けることは必要です。

増え続ける確認と説明

一方で、現場では法律、研修、書類、確認事項、記録、説明責任が増えています。「質の向上のため」「事故防止のため」「適正な運営のため」と言われれば、現場は断れません。

本来使いたい時間が減っていく

その結果、利用者と向き合う時間、家族と丁寧に話す時間、現場で考える時間、支援者同士で相談する余裕が減っている。質を上げるための仕組みが、かえって現場の質を下げているのではないか。私はそのように感じることがあります。

減っていると感じる時間
  • 利用者と向き合う時間
  • 家族と丁寧に話す時間
  • 現場で考える時間
  • 支援者同士で相談する余裕

現場が知りたいのは、法律上の正解だけではない

困ったケースに出会ったとき、現場に必要なのは「法律上はこうです」「決まりではこうなっています」という答えだけではありません。

次にどう動くかを整理したい

このケースでは何を確認するのか。どこまでが自分たちの責任なのか。誰に相談すべきか。どの制度や通知を根拠に考えるのか。そして、次にどう動けばよいのか。そうした現実的な整理が必要です。

正解と現実がかみ合わない苦しさ

法律上の正解と、目の前の現実がかみ合わないことがあります。そのときにどう整理し、どう動くか。そこが現場が本当に知りたいことです。

困ったときに整理したいこと
  • まず何を確認するべきか
  • どこまでが自分たちの責任か
  • 誰に相談するべきか
  • どの制度や通知を根拠に考えるか
  • 次にどう動くか

経験があっても、初めてのケースには迷う

経験が少ない人だけが困るわけではありません。ベテランであっても、時代が変われば初めて出会うケースがあります。

課題は複雑になっている

動画では、家族関係や地域のつながりの変化、身寄りのない人、認知症、虐待、金銭管理、医療との連携、相続、生活困窮などに触れました。何十年の経験があっても、初めて向き合う課題は出てきます。

責任だけが現場に流れてくる

周囲に聞いても、制度の解釈や決まりだけが示され、責任は現場に流れてくる。その結果、現場が自分たちだけで抱えるしかないと感じることがあります。

要点 1
経験があっても初めてのケースはある
家族関係や地域のつながりの変化、身寄りのない人、認知症、虐待、金銭管理、医療との連携、相続、生活困窮など、初めて出会う課題は出てきます。

優しい人ほど、抱え込んでしまう

本来は行政が考えるべきこと、家族が考えるべきこと、事業所だけで抱えるべきではないことまで、一人で抱え込んでいる人がいます。

感情だけでは返せない

「なんとかしたい」と思っても、どうしたらよいか分からない。行政などに相談しても、別の対応が必要だと言われる。その線引きを現実的に行うには、感情だけでは弱く、根拠が必要になります。

要点 1
一人で抱え込まない
本来は行政、家族、事業所などが考えるべきことまで、一人で抱え込んでしまうことがある。
要点 2
根拠を持って整理する
業務との線引きを現実的に行うためには、感情だけでなく根拠が必要になる。

AIは、現場の状況と根拠を整理する助けになる

私は、AIの活用がこれからの介護現場にとって重要になると考えています。AIは魔法ではなく、すべてを解決するものでもありません。

困ったケースを整理する

AIは、状況を整理し、確認すべきポイントを出し、関係する制度や根拠を探し、自分たちの責任範囲を明確にする助けになります。相手に返すべき責任があるとき、根拠を持って返すための力にもなります。

手抜きの道具ではない

AIは人間の支援をなくす道具ではありません。人が利用者や家族と向き合う時間を取り戻すための道具です。

要点 1
状況を整理する
困ったケースの状況と確認すべきポイントを整理する。
要点 2
根拠を探す
関係する制度や根拠を探し、責任の範囲を明確にする助けになる。
要点 3
時間を取り戻す
人を支援から遠ざけるためではなく、人と向き合う時間を取り戻すために使う。

現場が先に学び、現場に合う形で使っていく

個人情報やルールの問題もあり、行政や大きな組織がすぐにAIを導入することは難しい状況です。大きな組織ほど、動きは遅くなります。

現場から始める意味

だからこそ、現場にいる私たちが先に最先端の知識に触れ、現場に合う形で使っていく必要があります。その積み重ねが、これからの介護業界を守るヒントになると私は考えています。

制度を守ることと、現場を守ること

制度を守ることは大切です。しかし、その制度によって現場が振り回され、現場が壊れてしまえば本末転倒です。

現場を縛る知識から、現場を守る知能へ

これから必要なのは、現場を縛る知識ではなく、現場を守る知能です。AIは、その知能から得られる知識を現場に取り戻すための強力な道具になります。

1

現場にいる人がAIに触れる
最先端の知識に触れ、現場に合う形で使っていく。
2

自分自身で効果を体感する
自分自身がこれからもできるという確信を得る。
3

組織や地域の変化につなげる
一人の変化から組織、団体、行政の変化へつながっていく。

まずは、自分自身がAIに触れてみる

国会議員や地方議員、所属団体を変えることも一つの考え方かもしれません。ただ私は、その前に自分自身がAIを活用し、効果を体感し、「これからもできる」という確信を得ることが現実的だと考えています。

個人の変化から、組織の変化へ

一人が使い始め、所属する組織が変わり、その組織が変われば所属する団体や行政も変わっていく。私はそのような動きのほうが現実的ではないかと考えています。

まとめ

現場が苦しいのは、現場の人が努力していないからではありません。現場を守るために、状況を整理し、根拠を持ち、人と向き合う時間を取り戻す。そのためにAIを使うという選択肢があります。

現場をさらに苦しくする状態 現場を守るために必要なこと
法律上の正解や決まりだけが示される 現実にどう整理し、どう動くかを考えられること
責任を一人で抱え込む 根拠を持って責任の範囲を整理すること
人と向き合う時間が減る AIも使いながら、人と向き合う時間を取り戻すこと

動画でもお話ししたとおり、AIはExcelやPowerPointよりも難しいものではないと私は感じています。現場で本当に必要なことから学ぶための「地域ケアAI実務アカデミー」も準備しています。興味のある方は、動画概要欄から公式LINEにご登録ください。

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