地域包括ケアシステムから地域共生社会へ!この違和感の正体とは?

地域共生社会

先日、生活支援コーディネーターはなくなるって本当ですか?の記事の中で、地域包括ケアシステムから地域共生社会にシフトしていくというお話をしました。

「なぁんだ、地域共生社会にシフトするから、何とかなるのかなぁ・・・」と思った人もいるかと思いますが、私には、違和感が拭えません。

違和感の正体

その違和感の正体を探っていきましょう。

①地域包括ケアシステムはまだ未完成

まず、2025年を目途に構築を目指す、地域包括ケアシステムは未完成のまま、2040年の地域共生社会に向けて、リスタートの舵をきっているように見受けられる点です。

「地域包括ケアシステムって、まだ構築できていないんだけど、中途半端なままでいいの?」
という不安が心によぎります。

②キーワードは言葉を変えるが、中身はそのまま

地域包括ケアシステムと地域共生社会のキーワードを比較してみましょう。

地域包括ケアシステム:2025年までのキーワード

・地域包括ケアシステム
⇒地域の包括的な支援・サービス提供の構築

・インフォーマルサービス(社会資源)の活用

・自分らしい暮らしの実現

地域共生社会:2040年までのキーワード

・地域共生社会
⇒我が事・丸ごとの社会創造、縦割り解消

・社会的処方
⇒地域の活動やサービスなどの社会参加の機会を“処方“

・ウェルビーイング
⇒幸福で肉体的、精神的、社会的すべてにおいて満たされた状態

あれれ?中身って、ほぼ同じような内容ではないかな・・・と思いませんか?

現場にのしかかる負担増の不安

言葉を変えれば、何かが大きく変わるのでしょうか?

増え続ける業務負担、人材不足、介護報酬の削減が続く中、さらに課せられる、受け皿体制を整備する範囲の拡大(子ども、障がい者)、研修や役職の増加。

そのように、人口減少社会の中、働き手が少なくなり現場スタッフの高齢化も進む中、専門性を深め、役割をさらに増やそうとする意図を感じてしまいます。

問題点は何か?

現場視点で考えた場合の問題点は3つあると考えます。

①実践から培われたノウハウではない、机上の空論ばかりの教育環境しかない
②強力なリーダーや天才的な行政マン・実践者がいる先進地区の事例発表会ばかり
いきなり高難易度の地域づくりを実践しようとして挫折する

つまり、ゼロから1にする、基本的な学習を行う事が出来ていない事が問題であると考えられます。

地域の支え合いの土壌が無いのに、どんなに良い種(先行事例)があっても、育つはずがありません。

 私は何度もしつこく、地域づくりにはゼロから1にすることが重要であることをお伝えしています。

そして、1を10に、10を30、50、70・・・と発展するための具体的なノウハウが体系化されないと、絵に描いた餅だと思っています。

という訳で、近々、段階的に地域づくりを行う為のチェックリストの動画を撮影したいと思っています。

(過去動画を探してみてもらえたらいいのですが、最新のものにブラッシュアップする予定です。)

動画解説

 

 

 

 

 

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