生活支援コーディネーターとは?わかりやすく解説

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生活支援コーディネーターとは、一体、どのような役割を持っているか、具体的にどのような取り組みを行っているのか、なかなかわかりにくいですよね。

最近は、生活支援コーディネーターの交代されている地域もあり、生活支援コーディネーター自身がわからないという話を聞く事もあります。

今回は、生活支援コーディネーターの目的や、機能、実践内容をわかりやすく解説したいと思います。

動画解説

生活支援コーディネーターとは?

生活支援コーディネーターとは、どういう人なのか?

その疑問を解決する、生活支援コーディネーターの目的を、総合事業ガイドラインでは以下のように書かれています。

高齢者の生活支援等サービスの体制整備を推進していくことを目的とし、地域において、生活支援等サービスの提供体制の構築に向けたコーディネート機能(主に資源開発やネットワーク構築の機能)を果たす者

出典:総合事業ガイドライン

目的を見ても、何となくわかるけど、あいまいでわかりにくいなぁ・・・という感想を持つ方が多いと思います。

管理人
管理人

そこで、なぜ、高齢者の生活支援等サービスの体制整備を推進しなければならなくなったのかを理解すれば、分かりやすくなります。

高齢者の生活支援等サービスの体制整備を推進しなければならなくなった理由

一番の要因は、介護士の高齢化、人材不足により、高齢者の生活支援を行うヘルパーのなり手がいない状況であり、それはさらに今後更に深刻になっていくということがあります。

ヘルパーが行うサービスは、大きく分けて「身体介護」と「家事援助」二つにわけられています。

人材不足になった時に身体介護と家事援助、どちらのサービスを優先するのか考えれば、命に直結する身体介護を優先せざるを得ないでしょう。

そうなれば、家事援助のサービスを受けることができずに、在宅生活を維持できなくなる高齢者も増えることが予測されます。

それらの事から、介護保険サービスで、主に担ってきた家事援助を、地域住民など多様な方々で多様なサービスとして担うことが望まれます。

そして、家事援助だけではなく生活に関する全ての支援という、幅を広げた「多様な」サービスの土台を整備することを目的に、生活支援体制整備事業が実施されるようになりました。

また、介護給付費は2020年に10兆円を突破し、2000年の介護保険創設時に比べ、3倍以上になっており、今後も増え続けることが予測されています。

このままでは、介護保険制度の維持すら困難になることが見込まれます。

上記、2つの要因により、介護保険に頼らずに、多様なサービスでお互いを支え合う仕組みが必要となりました。

第1層、第2層、第3層ってなに?

生活支援体制整備事業を推進する生活支援コーディネーターは、層が分かれているという話を聞くことがありますが、その層がどうなっているかお話ししたいと思います。

第1層:市町村区域

第2層:中学校区域等

第3層:生活支援サービス事業主体 ※町内会くらい

このように、層に分かれて、対象地域がわかっています。

そして、それぞれの層には、役割があり、連携を行い地域の声(課題)を制度に反映させることが期待されています。

第3層から第1層への流れは以下の記事で詳しく解説を行っています。

生活支援コーディネーターの6つの機能

それでは、生活支援コーディネーターは、どのような機能を持っているのかお伝えしたいと思います。

<生活支援コーディネーターの機能>
① 地域のニーズと資源の状況の見える化、問題提起
② 地縁組織等多様な主体への協力依頼などの働きかけ
③ 関係者のネットワーク化
④ 目指す地域の姿・方針の共有、意識の統一
⑤生活支援の担い手の養成やサービスの開発(担い手を養成し、組織化し、担い手を支援活動につなげる機能)
⑥ ニーズとサービスのマッチング

以上、6つの機能が総合事業ガイドラインに明記されています。

ですが、6つの機能は見て、何となくわかった気がするけど、実際、どのような活動を行うの?という疑問があると思います。

管理人
管理人

それでは、6つの機能を、具体的にどのような活動を行っているのか、一つ一つ実践内容を説明したいと思います。

生活支援コーディネーターの実践内容

① 地域のニーズと資源の状況の見える化、問題提起

・地域アセスメント
・ワークショップ
・協議体で問題提起(プレゼンが重要)

② 地縁組織等多様な主体への協力依頼などの働きかけ

・ニーズ調査の協力依頼
・ニーズ調査の実施

③ 関係者のネットワーク化

・協議体でニーズ調査を元に、活動開始の提案
※活動に必要なメンバーに参加してもらい、ネットワークを繋ぐ

④ 目指す地域の姿・方針の共有、意識の統一

・目標設定、活動内容、活動計画を共同で作成
・協議体で地域住民へ説明し同意を得る

⑤生活支援の担い手の養成やサービスの開発(担い手を養成し、組織化し、担い手を支援活動につなげる機能)

・サポーターの養成※定期開催
・サポーター定例会の実施
・団体立ち上げ支援(書式、保険、補助金など)
・マッチングシステムの構築、同意を得る

⑥ ニーズとサービスのマッチング

・定期的にニーズ調査実施、口コミで困りごとを抱える人を見つけ、サービスとマッチング

上記が機能と、それに対する実践内容となります。

管理人
管理人

実践内容は、ガイドラインなどには載っていない、私が現場で実践したうえでの内容となっています。

この実践内容を元に、地域の状況に合わせて、追加・修正を行うと、地域に合った実践内容が作成できます。

まとめ

  • 生活支援コーディネーターの目的は、高齢者の生活支援等サービスの体制整備を推進すること。
  • 第1層は市町村、第2層は中学校、第3層は町内会が目安
  • 生活支援コーディネーターは6つの機能がある
  • 6つの機能を「どのように実践すればよいか」理解する

実践内容まで理解をおこなえば、何をどうすれば良いか迷わずに済みます。

管理人
管理人

もしも、生活支援コーディネーターの活動に迷う時や疑問があるときには、今回の機能と実践内容を参考にして頂き、地域の支え合い活動を推進していただければと思います。

 

 

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